土壌中の放射能を“菜の花”で吸収して荒地を耕地に再生、さらに、“菜の花”からBDF(バイオディーゼル油)、BG(バイオガス)を生み出すエネルギー自給型農地再生プロジェクト!(NPO(特定非営利活動法人)チェルノブイリ救援・中部)
福島原発事故は今後終息するまで、農耕地の土壌を汚染し続けています。原発周辺の退避指示のある地域、また指示がないものの高い線量の放射性物質が土壌から検出されている地域の農地は今後どうしたら良いのでしょうか?
一つの答えとなることが、上述の「菜の花プロジェクト」ではないかと思います。詳しくはNPO(特定非営利活動法人)チェルノブイリ救援・中部のHPをご覧になってください。
放射性物質が土壌の表面に堆積している今から、将来の農地としての再生に必要な方策を考え、具体的に取り組むことが必要なのかもしれません。
上述の「菜の花プロジェクト」について言えば、収穫した菜の花は土壌中の放射性物質を取り込んでいるので食用にはできません。菜種を除いて放射性廃棄物とする必要があるでしょう。
菜種はバイオ燃料(油/ガス)に加工可能です。除染をしつつも経済的価値を生み出すことができます。
このNPOがチェルノブイリで行っている活動を日本でも福島を中心とする放射性物質が土壌に蓄積されやすい風下の農耕地に適用する意味はあると思います。単に、農地の再生プロジェクトとしてだけでなく、経済システムにうまく組み込むことができれば、バイオ燃料事業としての可能性も追求すべきでしょう。被害に遭われている農家の方々、このプロジェクトによる、放射性物質の農耕地からの除染と、バイオ燃料事業による経済的な恩恵を国や県に働きかけてみてはどうでしょうか?(ただ手をこまねいている間にも、事態は進展しています。)
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同上NPOのHPから転載 |
以下、同上NPOの公開しているプロジェクトの動画:
チェルノブイリ原発10km圏検問所内の世界とは。ナロジチ行政と意見交換、そして「菜の花プロジェクト」始動した。
今も見た目上は美しい自然に囲まれたナロジチ地区、はたしてその実態は。現地の生の声を聞き、私たちは思いを新たにする。
収穫したナタネ油からは放射能が検出されなかった為、菜の花プロ ジェクトの続行。BDFを精製し、BG( バイオガス)プラント工事に着手した。
追記:
中部大学の武田邦彦教授によると、
汚染土壌に菜の花を植えることは、かえって土壌深くに放射性物質を混ぜ込む
可能性があるので薦めないとのことでした。
植物を植えるということは土壌を混ぜ込むことだからだそうです。
チェルノブイリで菜の花を植えているのは、すでに土壌のすき込みが行われた
結果の措置だそうです。
土壌をすき込むようなことはせずに、土壌の表面を慎重に取り去り、
袋に入れて畑の隅にでも積み上げておくことが
望ましいようです。